マイトラクリップ – カテーテルを用いる治療 Q.4
Question
マイトラクリップ
Answer
左心房と左心室の間にある僧帽弁がうまく閉じなくなり血液が左心室から左心房に逆流する病態を僧帽弁閉鎖不全症といいます。その僧帽弁閉鎖不全症に対し、まず薬物治療を行いますが、十分な薬物治療を行なっていても息切れなどの心不全症状がある高度僧帽弁閉鎖不全症の方に外科手術あるいはカテーテルでの治療を検討します。 開胸による外科手術が難しい、リスクが高い方に対しカテーテルでの僧帽弁閉鎖不全症に対する治療がマイトラクリップ(MitraClip 経皮的僧帽弁接合不全修復術)です。僧帽弁は前尖、後尖が接合することにより血液が逆流しない形になっていますが、うまく接合していない(逆流を生じている)部位をクリップでつなぎ合わせることにより血液の逆流を減らことができます。経食道心臓超音波検査で僧帽弁をクリップで掴むことができるかなど治療に適した形態か評価する必要があります。 マイトラクリップにより僧帽弁逆流を減少させることにより心不全症状の改善が期待できます。