心臓病の治療について – 手術・デバイス(装置)を用いる治療 Q.3
Question
心臓再同期療法
Answer
健康な心臓は心房から心室に電気信号が伝わり、心室では右心室と左心室に同時に電気が伝わって左右の心室がほぼ同時に収縮することで心臓は拍動しています。心機能が低下した心不全患者さんは左右心室への電気の伝わりにズレが生じ、両心室の収縮にズレが生じることで効率的な収縮ができなくなり、心臓のポンプ機能が低下してきます。このズレを、ペースメーカを用いて改善して心臓のポンプ機能を助ける方法です。通常のペースメーカとは異なり、左右の心室にペースメーカリードを挿入して両リードに電気を流して左右の心室を収縮させることでズレを改善します。リードはペースメーカ同様に鎖骨下静脈を介して留置します。ペースメーカのみの機能を持つものと除細動機能を併せ持っているものがあります。
いずれもペースメーカ同様に電池で動いており、電池が消耗すると本体を交換する必要があります。電池に関しては定期的なチェック(リードの状態等も確認)を行うことで状態を把握します。