心臓病の治療について – 食事療法 Q.2
Question
私は心不全で血圧が高くないのですが、塩分制限は必要でしょうか?
Answer
一般的に、心不全は良くなったり悪くなったりを繰り返し、少しずつ心臓の働きが低下して進行する経過をたどります。心不全が悪くなって治療を行い、その後に良くなったとしても、決して「元の状態まで回復した」とはならないのです。そのため、いかに「心不全を悪くさせないか」が重要となります。心不全患者さんが再入院する原因の上位に「塩分・水分の摂りすぎ」があげられます。塩分の多い食事では、血液中の塩分濃度が濃くなるため、それを薄めるために私たちのからだは自然と水分を多く摂取したり、からだから水分がでていくのを制限したりします。その結果、体内に水分が溜まり、心臓に負担をかけ、心不全が悪くなるのです。よって、例え血圧が高くなくても、心臓に負担をかけず心不全を悪くしないという目的で塩分制限が必要なのです。目安として心不全をお持ちの方の食塩摂取量は1日6g未満が勧められています。